2016年5月17日火曜日

熊本大学入口名誉教授「西日本は、セメント工場やバイオマス焼却場もありましょうが、やはり地表の線量はどこも低く、自然界に近いので、川内原発、玄海原発、伊方原発、中国の 原発などが稼働してよもや福島第一のように過酷事故を起こしたりしない限りは、西日本では被ばくのリスクは少ないと私は思います。 」

昨日の続きです。

熊本大学入口名誉教授「セメントに核分裂生成物を混ぜるとそれだけ被爆します。セメントには 核分裂生成物を混ぜなくてもガンマ線で被ばくします。」

http://megsinginglalala.blogspot.jp/2016/05/blog-post.html

更に入口先生にご質問しました。


先生、高崎など、高濃度汚染地帯ではない関東から、生活基盤を捨てて西日本へ移住したとしても、このような国策では、一口に安全は担保されないのではないでしょうか?気化した放射性物質が風が吹くと遠くまで飛ぶという説を耳にすると、日本中何処に逃げてもリスクは付きまとう気がします。

入口先生
世界の自然放射線量はおよその平均で年2.40ミリシーベルトです。 内訳は、宇宙から年0.38ミリシーベルト、大地から(主にラドン)年0.46ミリシーベルト、食物から年0.24ミリシーベルト、空気から(主にラド ン)年1.30ミリシーベルトです。これらの値は、地域や地質によって大きく異なります。  一方、日本の自然放射線量はおよその平均で年0.99ミリシーベルトです。内訳は、宇宙から年0.35ミリシーベルト、大地から(主にラドン)年 0.20ミリシーベルト、食物から年0.24ミリシーベルト、空気から(主にラドン)年0.20ミリシーベルトです。日本でも、これらの値は地域や地質に よって大きく異なります。たとえば、平地の木造住宅と都心のビル街では(311事故以前でも)自然被ばく量が2倍以上異なりました。


え!
そこに福島原発放射能事故による人口放射能のリスクが加わったわけですね。
事故後、素人の皆さんの中には必死に情報集めをしてきた方がいらして、自然放射線を対比の例に出すと、ミリシベ詐欺とか分けのわからないことを言い出す方たちがいらっしゃいますが、元々存在していたリスクも加味して相対的に判断しないとならないという事ですね?

 入口先生
図は(以前お送りしたような気もしますが)日本地質学会が2006年(311事故より前)に公表した日本の「自然放射線量」です。GY(グレイ)=Sv(シーベルト)です。  ヒトは食べ物から年0.24ミリシーベルトを摂取しますから、赤、橙、黄色の地域では自然に年1ミリシーベルトを(縄文石器の昔から)超えて生きて来ました。



はい。しかしながら、永年そうして生きてきた場合と、福島原発放射能事故後に発生した新たな放射性物質を広域拡散 されて、それを肺に吸い込んだらやはり、以前、入口先生がご心配されていらしたように、被曝のリスクは今まで以上に上がるという事と私は理解してましたが違 いますか?

入口先生
そのご理解は正しいと私は思います。違いません。


これから永年、福島原発放射能事故の後を生きていったらもしかしたら、同じように淘汰されるという意味でしょうか?
強い遺伝子が生き残る・・と申しましょうか?
それにしましても、コンクリートの家に住むと2倍のリスクだったとは驚きました。

先生、セメントに混ぜられる放射能汚泥の安全基準も8000ベクレルに上げられたんですか?それは政府や原子力規制委員会のサイトでリリースされてますか?
 
入口先生
1キロあたり8千ベクレルの汚泥をどこかに「埋め立てる」ことはできるでしょうが、セメントに混ぜてよいという基準のことは私は知りません。


土壌汚染の被害の少なかった西日本へ移住しても、バイオマス発電やセメント工場からの気化した放射性物質で被曝リスクは付いて回るというのは私の拡大解釈で懸念し過ぎの勘違いでしょうか?

入口先生
確かにたった一個の細胞の遺伝子異常からガンは発生するのではありますが、ヒトにはおよそ60兆個の細胞があり、 その中で、ガン細胞は自然に毎日何万個と発生しては毎日消滅しています。それを「異物」として排除し、体内から消滅させ、個体として健康を維持する力は、 ヒトが何万年もの長い進化の過程で獲得してきた能力です。  放射能その他の原因で、ガン細胞の発生が毎日何億個という数に増加し、それを消滅させる力が追い付かないほどになるとバランスが崩れてヒトはガンに罹患 します。
 「8シーベルト」の放射能にはヒトの60兆個の細胞核の中のDNAを1細胞当たり80万回「切断」する威力があり、するとヒトは誰でも直ぐに死ぬことがわ かっています。自然界の年1ミリシーベルトの放射能でも、それに1年間さらされると、1ミリシーベルトの放射能を受けますが、その1ミリシーベルトでも、 60兆個の全細胞の中のDNAを1細胞あたり100回「切断」する威力がありますから侮れません。   
西日本は、セメント工場やバイオマス焼却場もありましょうが、やはり地表の線量はどこも低く、自然界に近いので、川内原発、玄海原発、伊方原発、中国の 原発などが稼働してよもや福島第一のように過酷事故を起こしたりしない限りは、西日本では被ばくのリスクは少ないと私は思います。

以上入口先生からのお返事です。
 
そこで私は、今日は省庁にお電話して、福島原発放射能事故後5年が経過した今、そしてこれから、一体どれくらい放射能汚染した放射性汚泥がセメントに混ぜられているのか、質問してみました。

「一 体セメントに混ぜる時点の放射汚泥の安全基準はどれくらいなのか?」これからどうなっていくのか、関東に住む子供たちの気化した放射性物質を呼吸する被曝 が気になって国土交通省に電話してみたら、水管理国土保全局下水道企画課にお電話が回って「放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の 当面の取扱いに関する考え方」についてのページを教えて下さいました。
一緒に探して私の質問に答えて下さろうとしましたが、担当者の方も良く分からなく て、原子力規制庁にお電話するように言われて、原子力規制庁にお電話したら、原子力規制庁の方は、「どちらの会社の方ですか?」と訊かれたので、一般人で す。セメント工場が複数ある自治体に住んでいて家を購入するに当たって気化した放射性物質が健康に及ぼす害を懸念してますと申し上げたら今度は、経済産業省に訊いて下さいと仰いました。
経済産業省にお電話したら、担当者の方からお電話頂いて、とても詳しく、一緒に文章を読みながら肝心な場所を探して下さいました。* セメント協会への要請文
http://www.jcassoc.or.jp/cement/4pdf/110728.pdf


肝心な箇所をスクリーンコピー取りました。
セメントに混ぜられる際の放射性汚泥の数値は50万ベクレル/kgとか思っていたより高かったです。基準値は原子力安全委員会が踏まえたクリアランス制度を元にしてると小さい字で但し書があって、さっぱり安心出来ませんでした。

 
太平洋セメントさんが土壌からのセシウム除去を開発中だそうですが、未だ、試験段階のようですと仰ってました。

 
https://www.jaea.go.jp/fukushima/decon04/ps01.pdf

なお、製品になった時点で、コンクリートブロックや生コンクリートなどの安全基準は100bq/kg
検査するのはセメント会社各社が出荷段階で検査する。

セメントの段階では2倍の200bq/kgだそうです。

果たして、セメント工場で高濃度の放射性汚泥がセメントに混ぜられて高温で蒸して(焼却というそうです)、放射性物質が気化したら、それを吸ったらどれくらい肺に被曝させられるんでしょう?その部分の安心が出来ませんでした。











   
 
   
 

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